専門家として出版するためには、ソーシャルメディアが絶対に必要です。
では、ソーシャルメディアを、何に利用するのか。
目的は次の3つです。
●購入者を集める
あなたが本を出したときに、買っていただけるあなた自身のファンを集めるということです。
●応援者を集める
あなたが本を出したときに、「僕の友だちが本を出しました」と紹介してくれる人たちを集めるということです。
●編集者を集める
本を出すのですから、当然ながら編集者とのコネクションが必要になります。その編集者を集めるということです。
上の2つ「購入者を集める」「応援者を集める」がファンづくり。
下の「編集者を集める」が出版するための目的になります。
それでは、「購入者を集める」から説明していきます。
まず、「購入者」というのは、あなた個人のファン、もしくはあなたが発信しているコンテンツのファンです。
このファンは、あなたの本を買ってくれる存在になります。
では、あなたの本を買っていただくのに重要なことは、あなたとの信頼関係です。
あなたのことを信用している、あなたの言っていることに共感してくれている、そういう関係性になります。
この信頼関係がなければ、あなたが本を出しても買っていただくことはできませんからね。
次は「応援者を集める」についてです。
「応援者」というのは、あなたのことが人として好きな人です。
つまり、あなたが出版した時に、あなたの本を紹介してくれる人たちになります。
あなたの本を紹介してもらおうと思ったとき、紹介してくれる人たちとの関係性は次の3つしかありません。
- 先にあなたが恩を売っている人
- 恩を売られる存在になること
- 強制できる関係(師弟関係など)
先にあなたが恩を売れば、恩返しが来ます。
もちろん恩を売ったから、必ず恩返しがくるというわけではありません。
私が過去に手掛けた本の著者さんで言えば、1000人に恩を売って、600人ぐらいしか返ってこなかったそうです。
ただ逆に言えば、6割は返ってきたわけです。
6割ならば、何人に恩を売れば、何冊売れるかが計算することができます。
恩を売られる存在になるというのは、たとえばあなたがブログランキング1位であるとか、ブログの読者数が圧倒的に多いとか、そういう影響力を持った存在です。
あなたがもしそうであれば、「恩を売っておけば、もしかしたらブログで紹介してもらえるかも」と相手は近づいてきます。
相手に期待感を持たせられるような存在になることです。
最後の3つめは、強制できる関係です。
つまり、師弟関係のように、あなたの言うことには逆らえないという関係になります。
3つの属性の中から、あなたのキャラクター、性格に合ったものを選ぶといいでしょう。
それを踏まえた上で、「どれぐらいの本を売れそうか」を試算してみてください。
最後に「編集者を集める」です。
編集者とは、「あなたの本を出したい」と思ってくれる人です。
では、編集者とどうやって知り合えばいいのでしょうか?
一番、お手軽なのがフェイスブックです。
まずはあなたの知っている著者さんのタイムラインを見てみましょう。
そこにコメントをつけている編集者が、たまにいらっしゃいます。
著者と編集者は、頻繁にコメントを投稿し合う関係にあることが多いです。
だから編集者を探そうと思ったら、あなたの知っている著者さんのタイムラインをチェックしてください。
もちろん、検索で探して見てもいいでしょう。
見つけたら、次に編集者のコメントに「いいね」をつけるところからはじめて、コメントを投稿し合うような関係に持っていきます。
そして、友達申請をして、仲良くなって、企画書を売り込むわけです。
ただ、焦ってしまう方が多くいらっしゃいます。
「見つけた」と思ったら、すぐにメッセージを送って、「企画書を見てください」と言ってしまう方です。
ソーシャルメディアはなかなか距離感がつかみにくいところがあります。
しかし、当たり前ですが、フェイスブックも含めて、ソーシャルメディアの向こうには人がいますから、普通の友だち関係を築くつもりでやってみてください。
ちゃんと段階を経て、温めながら、関係性をつくっていかなければ、どれだけ企画書を売り込んでも、相手にされません。
あと、ブログやフェイスブックに書いてあるプロフィール、投稿している内容も大切です。
編集者はちゃんと見ていますよ。
たとえば、あなたが何の専門家かわかりにくかったり、投稿の内容が支離滅裂だったりすると、著者として不適切ということになってしまいます。
あと、批判的な投稿などで、無闇に敵をつくっている場合も、不適切の烙印を押されてしまいます。
フェイスブックであれば、「いいね」の数であったり、コメントの数。こういうところも販売力の目安として見ていますので、意識して数は増やすようにするといいでしょう。
まぁ、数だけを増やしても、見栄えはいいですが、あまり影響力とは関係はないんですけどね。